ここ最近で先進国の多くは低金利政策を採用しています。例えば日本もEUもマイナス金利の導入を行うくらい金利は低い状態だと言えるでしょう。そのため、売る通貨としては日本円やユーロは適していると考えられます。金利が低いために資金調達コストが低く、スワップポイントが有利になるため、FXでは売る通貨として用いられることが多いのです。
では、なぜ低金利政策が導入されているのでしょうか。一言で言えば景気刺激策です。金利が低くなれば企業も個人も借り入れをしやすくなりますから、それによって投資を促進しやすくなります。企業は借り入れをして設備投資を行うことが多いですし、個人でも住宅ローンを組んで不動産を購入すると言ったことは良くあることです。
そのため、金利を低くすれば経済活動が盛んになるというのが一般的な見解だったと言えるでしょう。このことを頭に入れておけば、FXの取引をする際に見るべき指標も分かるはずです。もしも景気が回復した場合、低金利政策は解除されて利上げが行われることになるでしょう。例えばユーロ圏の景気が回復してくれば、ユーロは利上げされて、それによってユーロが高くなる可能性があります。
ユーロを売っているときにユーロが急騰すると、FXでは大きな損失を発生させてしまう可能性があります。現在のところは景気の状態を常に意識しておく必要があり、そのために雇用統計やGDP成長率など、景気に関する指標のチェックは必須だと考えられます。